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とあるサイトの開発室

最終決戦っ!dynabook AZはまだ戦えるのか?

2010年6月、物理キーボード付きAndroid端末として"ニッチな"人々に期待されて発売されたdynabook AZ。

[browser-shot url="http://dynabook.com/pc/catalog/cloud/100621az/index_j.htm" width="240"] クラウドブック dynabook AZ トップページ

スマートフォンの機動性と、PCの操作性が、ひとつになった。 それがクラウドブック。

あれからもう5年・・・

いろいろと試してみた結果、タッチパネル操作が前提でインターフェイスが作られているAndroidよりもキーボード操作主体なLinuxのほうがdynabook AZには向いていると結論。

ただ、dynabook AZのLinux化では一般的であるUbuntuはもうサポートされていないらしい。困ったなあー。

ってことで結局はArch Linuxをインストールしました。 ローリング・リリースっていうArch LinuxのOSとしての特徴もdynabook AZの余生としては良いと思う★

※試される方は完全自己責任でお願いします。 元に戻すためのバックアップの方法やドライバのインストールなどの情報を知っている、もしくは自分で調べることができる人が対象の内容になっています。

今回、dynabook AZにArch Linuxをインストールするうえで参考にさせてもらったサイトはこちら。

[browser-shot url="http://ac100.grandou.net/installing_arch_linux_with_gpt" width="240"] How to install ArchLinux on AC100 with GPT - AC100 Wiki

新生dynabook AZ

Arch Linuxをインストールした新生dynabook AZ。

比較的軽量なアプリをインストールしてみました。

  • awesome(ウィンドウマネージャ)
  • Sakura(ターミナルエミュレータ
  • Midori(Webブラウザ)
  • Feh(画像ビューア)
  • Leafpad(テキストエディタ
  • fcitx-kkc(日本語入力)

などなど。

しかし、予想以上に快適に動く! これならdynabook AZはまだ戦えるぞっ!!

では、dynabook AZにArch Linuxをインストールする準備開始!

必要なものを準備

  1. dynabook AZ
  2. PC(今回はWindows8.1のパソコンを使用)
  3. USBケーブル(A-miniB)
  4. SDカード

必要なファイルをダウンロード

こちらはPC側での作業です。

必要なファイルは下記の4つ

  • linux-3.15.6_archlinux_ac100.tar.gz
  • ArchLinuxARM-trimslice-latest.tar.gz
  • sos-uboot-r5-alpha.bin
  • Nvflash-win.zip

それぞれをダウンロードしておきます。

こちらのリンク先からlinux-3.15.6_archlinux_ac100.tar.gzをダウンロード。

リンク先にはカーネルのビルド方法の説明もありますが今回はビルドされたものを使います。

こちらのリンクからArchLinuxARM-trimslice-latest.tar.gzもダウンロード。

こちらのリンクからsos-uboot-r5-alpha.binをダウンロード。

こちらのリンク先からNvflash-win.zipをダウンロード。

nvflashを使えるように準備

Nvflash-win.zipを解凍。 nvflashsos-uboot-r5-alpha.binを任意のフォルダにコピー。

nvflash.exeとsos-uboot-r5-alpha.binは同じフォルダ内に入れておくと作業がしやすいのでそうしておきます。

SDカードに入れるファイルを準備

linux-3.15.6_archlinux_ac100.tar.gzをダウンロードし、解凍しkern.tarを取り出す。

ArchLinuxARM-trimslice-latest.tar.gzと解凍してできたkern.tarのふたつをSDカードに入れておきます。

いよいよ作業開始!

dynabook AZをスタンバイ

dynabook AZをUSBケーブル(A-miniB)でPCと繋いでおきます。

さきほどのSDカードをPCからとりはずし、dynabook AZに挿入しておきます。

つぎに、APX/recoveryモードで起動させるためCTRLキーとESCキーを押しながら電源ボタンを5秒ほど押して電源ボタンのみ離します。 画面は真っ暗でも電源LEDが点いた状態であれば成功です!

コマンドプロンプトでnvflashを実行

こちらはPC側での作業です。

コマンドプロンプトを立ち上げ、 cdコマンドなどをつかいnvflash.exeがあるフォルダに移動。

コマンドプロンプトから

nvflash --bl sos-uboot-r5-alpha.bin --sync

と入力して実行します。

U-Boot bootloader と GPT partition table に移行

ここからはdynabook AZ側での作業になります。

switch-to-ubootを起動

すでにU-Boot bootloaderとGPT partition tableが起動していたらここはスキップできます。

./switch-to-uboot

現在のパーティションを確認

parted /dev/mmcblk1 print

現在のパーティションを削除

parted /dev/mmcblk1 rm 7 rm 6 rm 5 rm 4 rm 3 rm 2 rm 1

新しいパーティションテーブルを作成

parted のインタラクティブモードで作業しました。

parted /dev/mmcblk1

(parted) mklabel gpt
Warning: The existing disk label on /dev/mmcblk1 will be destroyed and all data on this disk will be lost. Do you want to continue?
Yes/No? y  

(parted) mkpart
Partition name?  []? arch
File system type?  [ext2]? ext4
Start? 0%
End? 100%

作成されているか確認。

(parted) p

インタラクティブモードを終了。

(parted) q

新しいパーティションファイルシステムを作成

mkfs.ext4 /dev/mmcblk1p1

パーティションをマウント

SDカードを/mntにマウント

mount /dev/mmcblk0p1 /mnt 

さっき新しく作ったパーティションを/mediaにマウント

mount /dev/mmcblk1p1 /media 

SDカード内のファイルをdynabook AZに展開

gzip -dc /mnt/ArchLinuxARM-trimslice-latest.tar.gz | tar xp 
tar xf /mnt/kern.tar 

U-Bootの設定

cd /media/boot

U-Bootの設定をするためにファイルを編集。

vi boot.cmd

下記のようにファイルを作成する。

setenv bootargs 'root=/dev/mmcblk0p1 rootfstype=ext4 rootwait'
ext4load mmc 0:1 0x1000000 /boot/zImage
ext4load mmc 0:1 0x2000000 /boot/dtbs/tegra20-paz00.dtb
bootz 0x1000000 - 0x2000000

boot.scrをコンパイル

mkimage -A arm -O linux -T script -C none -a 0 -e 0 -n "ubootscript" -d boot.cmd boot.scr

パーティションをアンマウントして再起動

cd /
umount *

電源ボタンを長押しして終了。 再度電源ボタンを押して、正常に起動するか確かめましょうー

ただし、このままだと文字だけの暗い画面のままでネットにもつながりません。 続きは次回に★